『相続』について勉強しよう(17)!相続の手続き⑬、許可・認可の相続について?
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こんにちは、「戸田市の行政書士・まさ」です。寒い日が増えてきましたね、いよいよ冬将軍が近づいてきているって感じです、寒さに弱い人にはちょっと嫌な季節の到来ですが、四季を楽しむっていう気持ちが持てたらいいですね(*^▽^*)。
本日のまさのブログは、「許認可の相続」についてです。会社(法人)であれば関係ないのでしょうが、亡くなられた方が個人事業主であった場合、持っていた許認可が相続できるの?という問題が出てきます。そのへんを見ていきたいと思います、よろしくお願いしまーす!

1.個人事業主の方が持っている許認可とは?
許認可の数は無数にあります、個人事業主の方が関係する「営業系の許認可」も多くあります、例えば、
・士業や医師などの国家資格
・建設業の許可・宅地建物取引業の許可(まさは業務上よく関わることが多い許可です)
・飲食店の営業許可・旅館業の営業許可・古物商の営業許可
・個人タクシーや貨物軽自動車運送業許可(赤帽さんなど)
・介護保険適用事業所指定の申請(いわゆるデイサービスなどの経営です)
などなどです。

これらの許認可を持って経営していた個人事業主の方が、現役つまり事業を行っているときに亡くなられた場合、その許認可を相続できるかが問題になります。
原則的には、相続を理由に承継できるとされていますが、その許認可の根拠法令に相続を原因とした承継の手続きが定められていない場合には、要件を満たしたうえで新規に申請して許認可を取得しなければなりません。
特に、相続の対象とならない「一身専属権」に該当する許認可については相続の対象外で承継することはできません(医師や士業など本人の知識・技術に基づくものがそうです)。
民法 第896条
(相続の一般的効力)
第八百九十六条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

この様に、相続・承継できない許認可を取得して事業を行っていた場合、個人事業主の方が亡くなると、業務を継続できなくなる場合も出てきます。

前述したように営業に係る許認可は無数にあります、すべてをご説明することはできませんが代表的なものの承継についてご説明していきたいと思います。

2.代表的な許認可の承継手続き

許認可の名前根拠法令承継の手続き期間注意点など
建設業建設業法死亡後30日以内現状は許可の承継はできません、詳細は建設業法第17条の3(相続)をご覧ください。
飲食店営業食品衛生法遅滞なく
美容業美容師法遅滞なく開設者たる地位を承継することはできるが、散発等を行う場合には相続人は免許が必要です。
理容業理容師法同上同上
酒類販売業酒税法遅滞なく酒類・酒母・もろみ製造業も同じ
旅館業旅館業法死亡後60日以内親族外の承継については、経営力向上計画認定による特例適用があります
クリーニング業クリーニング業法遅滞なく営業権を承継することができるが、クリーニング師を配置しなければなりません

上記以外にも個人に認められている許認可は多数あります、持っている許認可に該当する根拠法令を見て判断していくことになります。
ただし、承継期間が定められているものには注意してください、申請期間を過ぎてしまうと新規に許認可を取得しなければなりません、その間は営業できないことになってしまいます(無許可営業になります)。
相続開始の時期は、相続人の方々にとっては多忙でこのようなことができなかったり、忘れてしまうことも多いみたいです。そのような時は許認可の専門家である我々行政書士に早めに相談することも考えてみてはいかがでしょうか。

「許認可」はその根拠法によって相続・承継の手続きが異なります。簡単な手続で済むものもありますし、一から新規に申請をしなければならいものもあります、まずは、その許認可の管轄の行政窓口に相談するようにしてください。

本日は以上になります、最後までお読みいただきありがとうございます。次回は相続税の申告のスケジュールについてです、次回で「相続について勉強しょう」は最終話です。次回も「戸田市の行政書士・まさのブログ」よろしくお願いします!

本日ご紹介するパワースポットは、島根県松江市の「玉造温泉の恋叶い橋(宮橋)」です。玉造温泉の撮影スポットです、赤い太鼓橋のたもとに写真撮影できる台が設置されています、この橋の上で撮った写真に神社の鳥居が入っていると恋が叶うのだと言われているみたいです、試してみたいものですね💝。

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まさのブログをお読みいただきありがとうございます、まさは埼玉県の戸田市で行政書士をさせて頂いています、「相続」については直に皆さんとお話をする機会が多く、とてもやりがいのあるお仕事です、しかし事情によってご対応が多々異なってきます、まさはどんな時でもお客さんの気持ちに共感をすることを第一にお話をさせて頂いています。
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