「行政書士・まさ🤗」と勉強する「建設業法30、建設業法における請負契約に関して⑧、下請さんの工事やり直しに関して!」
行政書士・まさ行政書士・まさ

お疲れさまでした、「戸田市の行政書士・まさ」です。うっとおしい一日でした本当にお疲れさまです、唯一の救いは涼しかったことぐらいですかね、もうしばらくこんな天気が続きそうです、天気に負けず頑張っていきましょう。まずは一日の疲れをしっかりと落してください!
本日の「まさのブログ」は、下請さんが工事のやり直しを指示された場合についてです、色々な問題がありそうですね。本日もよろしくです(*^。^*)

1.元請さんからの工事やり直しの指示について
まずは、下請工事のやり直しが起きない様に元請さんと下請さんが協議を行ったり、元請さんが明確な指示を行うようにすることが大前提です。しかし、下請工事完成後に、やむを得ず元請さんが下請さんに工事のやり直しを依頼することは特に問題はありません。

建設工事の請負契約は工事の完成を目的とした契約です、完成が不十分であれば下請さんは責任を果たしたことにはなりません、元請さんが下請さんに工事のやり直しを依頼することは当然認められた義務になります。
ただし、注意しなければならないことはがあります、元請さんの強い立場を利用した一方的なやり直しの依頼や費用の負担などにおいては十分考慮しなくてはなりません。

2.下請さんの工事やり直しの費用について
工事のやり直しが必要な場合、そのやり直しの費用は原則元請さんが負担しなければなりません、なぜ?って元請さんはその工事について施工管理・施工監督の義務があるからです、やり直し工事が起きないようにする責任があるからです。

ただし例外として下請さんが費用を負担しなければならない場合があります、それは下請工事のやり直しが下請さんの責めに帰すべき理由がある場合です。
下請さんの責めに帰すべき理由とは、元請さんが責任を果たしているにもかかわらず、下請さんが元請さん指導などに従わずやり直しが発生した場合です、例えば、下請さんが請負契約書などの指示に従った施工をしなかったり、下請さんの施工に瑕疵があったなどがあった場合です。

「やり直し工事」について詳しくは建設業法令遵守ガイドライン(第7版)P25に下記の通り記載されています、一読してみてください。

建設業法令遵守ガイドライン(第7版)P25・26】
7.やり直し工事建設業法第18条、第19条第2項、第19条の3
【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】
元請負人が、元請負人と下請負人の責任及び費用負担を明確にしないままやり直し工事を下請負人に行わせ、その費用を一方的に下請負人に負担させた場合
上記のケースは、建設業法第19条第2項、第19条の3に違反するおそれがあるほか、同法第28条第1項第2号に該当するおそれがある。
(1)やり直し工事を下請負人に依頼する場合は、やり直し工事が下請負人の責めに帰すべき場合を除き、その費用は元請負人が負担することが必要
元請負人は下請工事の施工に関し下請負人と十分な協議を行い、また、明確な施工指示を行うなど、下請工事のやり直し(手戻り)が発生しない施工に努めることはもちろんであるが、やむを得ず、下請工事の施工後に、元請負人が下請負人に対して工事のやり直しを依頼する場合には、やり直し工事が下請負人の責めに帰すべき理由がある場合を除き、当該やり直し工事に必要な費用は元請負人が負担する必要がある。
(2)下請負人の責めに帰さないやり直し工事を下請負人に依頼する場合は、契約変更が必要
下請負人の責めに帰すべき理由がないのに、下請工事の施工後に、元請負人が下請負人に対して工事のやり直しを依頼する場合にあっては、元請負人は速やかに当該工事に必要となる費用について元請下請間で十分に協議した上で、契約変更を行う必要があり、元請負人が、このような契約変更を行わず、当該やり直し工事を下請負人に施工させた場合には、建設業法第19条第2項に違反する(10ページ「2-2 追加工事等に伴う追加・変更契約」参照)。
(3)下請負人の一方的な費用負担は建設業法に違反するおそれ
下請負人の責めに帰すべき理由がないのに、その費用を一方的に下請負人に負担させるやり直し工事によって、下請代金の額が、当初契約工事及びやり直し工事を施工するために「通常必要と認められる原価」(18ページ「4.不当に低い請負代金」参照)に満たない金額となる場合には、当該元請下請間の取引依存度等によっては、建設業法第19条の3の不当に低い請負代金の禁止に違反するおそれがある。
また、上記建設業法第19条第2項及び第19条の3に違反しない場合であっても、やり直し工事により、元請負人が下請負人の利益を不当に害した場合には、その情状によっては、建設業法第28条第1項第2号の請負契約に関する不誠実な行為に該当するおそれがある。
(4)下請負人の責めに帰すべき理由がある場合とは、下請負人の施工が契約書面に明示された内容と異なる場合又は下請負人の施工に瑕疵等がある場合
下請負人の責めに帰すべき理由があるとして、元請負人が費用を全く負担することなく、下請負人に対して工事のやり直しを求めることができるのは、下請負人の施工が契約書面に明示された内容と異なる場合又は下請負人の施工に瑕疵等がある場合に限られる。なお、次の場合には、元請負人が費用の全額を負担することなく、下請負人の施工が契約書面と異なること又は瑕疵等があることを理由としてやり直しを要請することは認められない。
ア 下請負人から施工内容等を明確にするよう求めがあったにもかかわらず、元請負人が正当な理由なく施工内容等を明確にせず、下請負人に継続して作業を行わせ、その後、下請工事の内容が契約内容と異なるとする場合
イ 施工内容について下請負人が確認を求め、元請負人が了承した内容に基づき下請負人が施工したにもかかわらず、下請工事の内容が契約内容と異なるとする場合

「やり直し工事は」、上記にあるように 「建設業法第18条(建設工事の請負契約の原則)第19条(建設工事の請負契約の内容)第2項、第19条の3 (不当に低い請負代金の禁止)」を根拠として行われるものです。

3.やり直し工事の手順
下請工事のやり直しの手順は、まずは当初の工事請負契約にはない工事になるので、変更契約書を交わさなければなりません。これを怠ると建設業法第19条第2項に違反することになります。

建設業法第19条(建設工事の請負契約の内容)第2項】
 請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に該当するものを変更するときは、その変更の内容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。

やり直し工事の費用に関しては、元請さん下請さんで協議をして試算することになります、ここでも注意が必要です。「建設業法第19条の3で不当に低い請負代金の禁止」が規定されています、やり直し工事であろうとも通常必要と認められている原価を割るようなことがないようにしなければなりません。

建設業法第19条の3(不当に低い請負代金の禁止)】
注文者は、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められる原価に満たない金額を請負代金の額とする請負契約を締結してはならない。

以上のことに留意して「やり直し工事」が行われなければなりません。

本日は以上です、今回取り上げました「建設業法令遵守ガイドライン(第7版)」は8月に改訂されたものです、具体的事例・対応が書かれていますし、比較的読みやすいものです。元請さん・下請さんにも大事なことが書かれています。お時間のあるときに一読されると良いと思います。
次回は、元請さんの注意すべき「建設資材の購入先の指定」についてです、次回も「戸田市の行政書士・まさのブログ!」よろしくでーす(*^▽^*)!

本日ご紹介する山のパワースポットは、新潟県の「弥彦山」です。麓にはこの弥彦山をご神体とし、古くから「おやひこさま」と呼ばれ親しまれている「彌彦(やひこ)神社」があり、新潟県内随一のパワースポットとして人気を集めていまーーす(*^。^*)!

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本日も「戸田市の行政書士・まさのブログ」ご覧いただきありがとうございます、許認可と在留資格の業務を主にしています、建設業に係る人たちのサポート・手助けになるお仕事に積極的に関わってきています、自分のオヤジが建設業ってこともあるのですが、建設業の人たちが好きです。自分はオヤジが建設業で稼いだお金で育てられてきました、建設業の人たちの力になりたいと思っています、許可のこと行政とのことでお困りのことがありましたら相談してみてください。気さくな行政書士です、気軽に電話してみてください! ☎048-242-3158