相続について知っておいた方が良い知識①

皆さんおはようございます! 本日より、私が思う『相続について知っておいた方が良い知識』について発信していきたいと思います。

相続とはなんでしょうか?
相続とは、ある人(被相続人と言います)が亡くなった時に、そのなくなった人の財産をある特定の人(相続人と言います)が引き継ぐことをいいます。

相続は、普段の日常生活とはかけ離れたものです、しかし、多くの人が一生に一度は経験することがある「法律問題」です。
ですから、私は知っておいた方が良い知識(法律)があると思っています、今回から、私がこの相続の際に知っておいた方がよいと思う知識について情報を発信していきます!

まずは、財産を引き継ぐ『相続人』についてです。
「遺言書」がない場合は、民法の規定により『相続人』となる人の順位と範囲、そして受け継ぐ相続分が決められています、そしてこの決められた『相続人』のことを『法定相続人』というのです。
では、『法定相続人』とはどのような人がなるのでしょうか? 下記の通りです。

1.法定相続人とは、誰のこと?
法定相続人とは、民法で定められた相続人のことを言います(民法第886895条)。

民法で定められている法定相続人の範囲を簡単に説明しますと、被相続人(亡くなられた方)の①配偶者②子供③親④兄弟姉妹の4つのグループになります。

①の被相続人の配偶者は、どんな場合でも常に相続人となります。
それ以外の②子供③親④兄弟姉妹は優先順位を持ち、配偶者と一緒に相続人になります。
優先順位1位は子供2位は親3位は兄弟姉妹になります。

例えば、
●被相続人(亡くなられた方)、配偶者と子供と親御さんがいた場合は配偶者と子供が相続人になります。
●被相続人(亡くなられた方)に、配偶者と子供と兄弟姉妹がいた場合配偶者と子供が相続人になります。
●被相続人(亡くなられた方)に、配偶者と親御さんと兄弟姉妹がいた場合は配偶者と親御さんが相続人になります。

つまり、配偶者がいた場合は、配偶者と優先順位が高い1グループの身内の方が相続人になるのです。
配偶者がいない場合は、優先順位が高い1グループの身内の方が相続人になります。

続いて、法定相続人になる方についての説明です。

①配偶者
相続の際には、どんな場合でも常に相続人になります。しかし、戸籍上婚姻関係があることが必要です、事実上のパートナーや内縁関係では法定相続人にはなることが出来ません。

②子供
法定相続人の優先順位の1番は子供です。子供は、実子に限りません、養子も実子同様の相続権を持つのです。
もし、被相続人(亡くなられた方)が、離婚をされていて前妻との間にお子さんがおられればその子供も相続人になります。
配偶者のところで、事実上のパートナー・内縁の妻には相続権がないというお話をしましたが、それらの方と被相続人(亡くなられた方)との間に子供がおり、被相続人が『認知』をしている場合には、その子供は実子と同等の相続権が与えられます。

●被相続人(亡くなられた方)が亡くなる前に、子供が亡くなっていた場合はどうなるのでしょうか?
この場合は、亡くなっている子供のお子さん(被相続人の孫)が相続人になります。(これを代襲相続といいます)。仮に、お孫さんが亡くなっていた場合は、曾孫・玄孫と永遠に相続権は移っていきます(このことを再代襲相続といいます)。
ただし、養子の場合は、養子の方が亡くなっていた場合、養子の子供が養子縁組の前に生まれていたときは代襲相続は出来ません(養子縁組の後に生まれていれば代襲相続は出来ます)。

※直系卑属・直系尊属とは、
被相続人(亡くなった方)から見て、自分の血のつながりのある縦のラインの親族であり、かつ、自分より下の世代のことを直系卑属(子供、孫、曾孫、玄孫等のこと)といいます。
被相続人(亡くなった方)から見て、自分の血のつながりのある縦のラインが親族であり、かつ、自分より上の世代のことは直系卑属(父母、祖父母、総祖父母等のこと)と言います。
相続の時によく使う言葉です、セットで覚えておくといいと思います。

③親
法定相続人の優先順位第2番は父母です。
被相続人に、子供や孫など直系卑属がいない場合は、相続人になります。

直系卑属同様に、父母が亡くなっている場合は、祖父母・曾祖父母と永遠に相続権は移っていきます

④兄弟姉妹
法定相続人の優先順位第3番は兄弟姉妹です。
被相続人に、子供や孫など直系卑属も、親や祖父母などの直系尊属もいない場合は、兄弟姉妹が相続人になります。

兄弟姉妹が、被相続人が亡くなる前に既に亡くなっている場合には、兄弟姉妹の子供(甥・姪)が兄弟姉妹に代わって相続人になります(代襲相続)。ただし、『子供・親』のときとは違い、甥・姪が亡くなっていた場合は、甥・姪の子供には相続権は移りません、法定相続人にはならないのです。第3順位の法定相続人には、1代限りの代襲相続が認められているだけです。

以上の4グループの身内の方が民法で認められている『法定相続人』になります。
次回は『法定相続分』について情報を発信していきたいと思います、お付き合いのほどよろしくでーす!