あなたの思いを実現させる「遺言書の書き方④」｜「戸田市の行政書士・まさ」のブログ！

行政書士　まさ

おはようございます！『戸田市の行政書士・まさです！』昨日はブログの更新ができず申し訳ございませんでした🙇、本日は「あなたの思いを実現させる遺言書の書き方」のパート④です、よろしくお願いします！

５．あなたを虐待等をした相続人に財産を相続させてくない場合
あなたを虐待などした相続人に財産を相続させたくない場合、その相続人のことを「廃除」すると言います。
「廃除」するためには、それなりの理由が必要であり、次のような場合が考えられます。
①相続人が被相続人を虐待した場合
②相続人が被相続人に対して、重大な侮辱を与えた場合
③相続人にその他の著しい非行があった場合
④重大な犯罪行為を相続人が行ない、有罪判決を受けている⑤被相続人の財産を相続人が不当に処分した場合
⑥賭博を繰り返して相続人が多額の借金を作って、これを被相続人に支払わせた場合
⑦配偶者が愛人と同棲して家庭を省みないなどの不貞行為
⑧配偶者の場合には婚姻を継続しがたい重大な事由

あなたが、相続人を「廃除」するためには、家庭裁判所に申し立てる必要あります、方法としては下記の２通理があります。
①あなたが生前に自分で家庭裁判所に相続人廃除の申立てをする（民法892条）。
②あなたが遺言書で相続人廃除をする（民法893条）。

①の場合、あなた自身が家庭裁判所に相続人廃除の申立てを行います。
②の場合、遺言書で相続人廃除をするときは、あなたは実際に手続きをすることが出来ませんので、遺言書で指定された遺言執行者が代わって家庭裁判所に相続人廃除の請求することになります。
※遺言書での相続人廃除の手続きには遺言執行者が必要となりますので、遺言書に遺言執行者が書かれていないからといって、ほかの相続人が勝手に相続人廃除の手続きをすることはできません。必ず遺言執行者を選任して、遺言執行者が家庭裁判所へ手続きを行うことが必要になります。

①・②で相続人廃除を家庭裁判所が確定すると戸籍の身分事項という欄に相続人廃除の記載がされ、相続人廃除手続きが完了します。
相続手続きの中では、かならず戸籍謄本等が必要になりますので、戸籍に相続人廃除の記載があればすぐ分かるようになっています。

今回は「あなたの思いを実現させる遺言書の書き方」ですので、あなたは遺言書の中に、
第〇条　遺言者は、長男　〇〇　〇〇を相続から廃除する。〇〇　○○はギャンブルと酒に溺れた生活を送っており、金がなくなると親である遺言者のところへ来ては金をせびり、暴言を吐き、暴力をふるい、年金を盗むことがしばしばであった、このような遺言者への対する虐待、重大な屈辱を与えたことは著しい非行があったと言えるので、同人を廃除する。
と書けばいいでしょう。
ただし、前述したように遺言書の「廃除」の手続は、遺言執行者に任せることになりますので、遺言書の中で遺言執行者を指定しておくことをお薦めします。
※排除された相続人に子供がいた場合は、その子供に廃除された相続人の相続権が引き継がれます！

☆あなたが、遺言書を書く前に、相続人を「廃除」していたが、改心したので、遺言で「生前の廃除」を取り消すこともできます、その場合は遺言書に、
第〇条　遺言者は、遺言者の請求によって長男○○　○○を廃除したが、同人は改心したため、同人に対する相続人廃除を取り消す。
と書いておけばよいでしょう、ただし、この「廃除の取り消し」の手続くも遺言執行者が行うことになりますので、このような場合も、遺言で遺言執行者を指定しておくほうがよいでしょう。