[おはようございます、「戸田市の行政書士・まさ」です。暑いです、猛暑日です。でも東京は本日を含めて猛暑日はまだ3日だそうです、例年は12日ほどあるみたいですから…、少ないみたいですよ🥵。
本日の「まさのブログ」は、請負契約の書面の必要性についてです、よろしくお願いします(*^▽^*)!
1.請負契約は口頭ではダメなんですか?
ダメです、建設工事における請負契約の明確性と正確性を担保して、請負契約の当事者間の紛争の発生を防止するために建設業法第19条第1項で請負契約を書面で行うことと一定事項の記載しなければならない項目が定められています。
【建設業法第19条第1項(建設工事の請負契約の内容)】
第十九条 建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
一 工事内容
二 請負代金の額
三 工事着手の時期及び工事完成の時期
四 工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容
五 請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法
六 当事者の一方から設計変更又は工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中止の申出があつた場合における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め
七 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め
八 価格等(物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)第二条に規定する価格等をいう。)の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
九 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
十 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め
十一 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期
十二 工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法
十三 工事の目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置に関する定めをするときは、その内容
十四 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
十五 契約に関する紛争の解決方法
十六 その他国土交通省令で定める事項
記載が定められいる項目は、令和2年10月の改正建設業法で第4・16号が加わり16項目になりました。
※建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)の対象工事の場合は、下記4項目が請負契約の記載事項に追加されます。
①分解解体の方法、②解体工事に係る費用、③再資源化するための施設の名称・所在地、④再資源化等に要する費用
【建設資材に係る資材の再資源化等に関する法律 第13条第1項(対象建設工事の請負契約に係る書面の記載事項)】
第十三条 対象建設工事の請負契約(当該対象建設工事の全部又は一部について下請契約が締結されている場合における各下請契約を含む。以下この条において同じ。)の当事者は、建設業法(昭和二十四年法律第百号)第十九条第一項に定めるもののほか、分別解体等の方法、解体工事に要する費用その他の主務省令で定める事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
(1)書面の方法は?
上記建設業法で定められた一定の事項を記載した書面に、請負契約の当事者がそれぞれ記名押印又は署名をして、お互いに書面を交付するのですが、書面の方法にはつぎの3つがあります。
①請負契約書を交わす方法…請負契約書に記載事項16項目を記載する。
②基本契約書を交わして、注文書・請書を交換する方法…基本契約書に記載事項の4~16号を、注文書・請書に1~3号を記載する。
③注文書・請書の交換のみによる方法…注文書・請書に記載事項第1~16号を記載するか、第1~3号を記載した注文書・請書に第4~16号を記載した約款を添付する。
上記のどの方法であっても大丈夫です、ポイントは一定の記載事項が書かれていること、記名押印又は署名をしてお互いに書面を交付するということです。
どちらにしても一からこれらの記載事項を記載した請負契約書を作るというのは大変になると思います、国土交通省の「建設工事標準請負約款について」を参照されることをおすすめします。
※よく請負契約をFAX・メールなどでやりとりして言いることをお聞きします、そのたびに請負契約は書面でしなけらばダメですよとお話をしています。前述したように「建設業法第19条第1項」で記載事情を書面に記載して、署名又は記名押印したものを相互に交付しなければなりませんと定めています、FAXやメールは認められません、あらためてくださいね。
ただし、国土交通省で定められた一定の基準をクリアした電子契約は建設業法に適応されます、つまりこの電子契約の方法であれば大丈夫ということです、この電子契約に関しては、電子契約サービスを提供している事業者に問い合わせください。
※もう一つよくあるのが「印紙税」がもったいないということでやられる次の2つのケースです。
①記名押印した請負契約書を1通作成して、下請負人にはそのコピーを交付するやり方
②元請人から注文書だけを注文書だけを発行して、元請人からは請書を発行しないやり方
これは2つともダメです、「建設業法違反」になります。
必ず一定の記載事項を記載して、お互いに記名押印または署名をした書面を相互に交付することを守って下さいね。
本日は以上です、請負契約の書面に関してでした、次回は建設業許可取得に伴う請負契約書についてです、これもよく質問されることです。次回も「戸田市の行政書士・まさのブログ」みてください(*^▽^*)!
本日ご紹介する山のパワースポットは、福井県敦賀市の「天筒山(てづつやま)と山の神神社」です、天筒山は、織田信長の有名な撤退戦『金ヶ崎の退き口』の舞台となった所みたいです(*^▽^*)!
本日も「戸田市の行政書士・まさのブログ」ご覧いただきありがとうございます、許認可と在留資格の業務を主にしています、建設業に係る人たちのサポート・手助けになるお仕事に積極的に関わってきています、自分のオヤジが建設業ってこともあるのですが、建設業の人たちが好きです。自分はオヤジが建設業で稼いだお金で育てられてきました、建設業の人たちの力になりたいと思っています、許可のこと行政とのことでお困りのことがありましたら相談してみてください。気さくな行政書士です、気軽に電話してみてください! ☎048-242-3158